正直な気持ち

不思議なことに、病名を告げられてから今日まで、「何で私がこんな目に遭うのよ?!」といったネガティブな気持ちを一切持たずに過ごしてきました。やせ我慢でも何でもなく、本当にそういう気持ちにならなかったのです。

思ったことといえば、「神様が私の人生に新しいステージを用意してくださったんだな」ということ、この一点でした。忙しく、いつも何かに追われる人生を、ウルトラCで方向転換させてもらったような気がしていたのです。

入院した日には病気の詳細なタイプも判明しました。「フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病」です。10年前には治療法がなく、かかったら死ぬのを待つしかない病気でした。今は分子標的薬の開発と医学の進歩のおかげでかなり治療効果が高くなったと聞きました。急性白血病の中でも割合の少ないタイプで、完治には造血幹細胞移植が必要です。

ただ、良い面もあります。それは、最初の寛解を目指す治療で使う薬がステロイド剤(プレドニゾロン)と分子標的薬(スプリセル)なので、化学療法を受けた時のような脱毛やその他さまざまな副作用がないということです。

実際、薬がとてもいい効き方をしてくれて、白血球が激減することなく、赤血球や血小板等も減らず、2月末まで入院していないといけないところを自宅療養+外来受診に切り替えることができました。これはものすごくありがたいことでした。同じ寛解導入療法でもスプリセルが合わなくて苦しいケースもあると聞きます。この結果が当たり前なのではなく、ラッキーだったんだと思います。

再発率や5年後の生存率などは私がどうにかできる領分ではありません。

だったら、そこはもう神様にお任せして考えないでいようと決めました。

もし私にこの世でまだ何かやるべきことがあるのなら、きっとそれを終えるまで寿命はあるだろうし、5年生存率も私にとっては死んだら0だし生きてたら100です。それだけのことです。

与えられた時間をたいせつに、日々過ごしていきたいと思います。何より笑って過ごしたい。

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